自己紹介の中身は、悪くない。
実績も入れた。想いも語った。何をやっているかも伝えた。
なのに、終わったあと何も起きない。
僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。この状態のとき、直すべきは中身ではないことがほとんどです。
順番です。
同じ材料でも、並べ方を変えると結果が変わります。
17本を並べたら、全部同じ骨格でした
これは、実際にやってみて分かったことです。
うまくいっている自己紹介の台本を、17本集めました。僕が作ったものと、クライアントの方が使っているもの。業種もバラバラです。
不動産、映像制作、留学、宝飾、コーチング。
それを全部バラして、並べてみました。
驚くほど、同じ形をしていました。
つかみ方や味付けは違うんですが、土台の骨格が全部同じなんです。
正直に言うと、まじかよ、と思いました。狙って揃えたわけでもないのに、うまくいっているものは自然と同じ形に落ちていた。
その骨格が、これです。
10ブロックの骨格
上から順に、こうなります。
- キャッチコピー … 一言で引きつける
- 肩書き … 誰で、何の専門か
- つかみ … 相手の脳を巻き込む
- 実績(数字) … 信じてもらう
- 共感・痛み … 「あなたと同じでした」
- 解決策 … 「方法があります」
- メリット・未来 … 「こうなれます」
- オファー … 診断・体験・相談
- 限定性 … 今動く理由
- してほしい行動 … 具体的に何をするか
全部を毎回入れる必要はありません。使わないブロックは飛ばすだけです。
大事なのは、順番を入れ替えないこと。
たとえば、4番の実績を最初に持ってくると、自慢に聞こえます。5番の共感を先に置くと、何の話か分からなくなる。
この並びには、意味があります。引きつけて、名乗って、巻き込んで、信じてもらって、寄り添って、道を見せて、未来を見せて、差し出して、背中を押して、動いてもらう。
人が動くときの順番そのものなんですよ。
反応を一番左右するのは、3番目と9番目
10個の中で、特に反応が変わる場所が2つあります。
3番目の「つかみ」と、9番目の「限定性」です。
ここだけは、必ず型を入れてください。
つかみは、7つの型があります
| 型 | 例 ||—|—|| 命令する | 「今から90秒だけ、聞いてください」 || 質問する | 「自己紹介を、ただの挨拶だと思っていませんか?」 || クイズを出す | 「突然ですが、クイズです」 || 意外な名乗り | 「男の腕時計、女の宝飾品」 || 権威を借りる | 「メラビアンの法則を、ご存じですか?」 || 失敗を告白する | 「10年前、僕は時給500円で働いていました」 || 問題を突きつける | 「交流会に出ても、案件ゼロ。その悩み、解決できます」 |
どれを使ってもかまいません。ただし、必ずどれかを使う。
「はじめまして、◯◯と申します」から入った時点で、その日の勝負は半分終わっています。
限定性は、行動を作ります
9番目も同じくらい大事です。
「1名様限定です」「今日お会いした方だけです」「通常3万円のところ、5,000円で」。
これを入れるかどうかで、その場で動く人の数がまるで違います。
売り込みに聞こえるのが嫌だ、という気持ちは分かります。でも、期限のない話を人はやりません。これは意地悪ではなく、脳の仕組みです。
尺は、字数で計算できます
もう1つ、実務的に効くことを。
話す速さは、だいたい1秒あたり6〜7字です。
つまり、こう計算できます。
字数 ÷ 6.5 = 秒数
これを知っていると、原稿を書いた時点で尺が分かります。
- 350字まで → 約50秒。1分ピッチ、リレー形式の会
- 350〜480字 → 約55〜75秒。標準の交流会
- 480〜590字 → 約75〜90秒。じっくり話せる会、登壇
90秒の枠なら、580字が上限です。
これを超えると、必ず巻きが入ります。巻きが入ると、一番大事な後半(オファーとCTA)が飛びます。
時間切れで削られるのは、いつも一番売上に近い部分なんですよ。
だから、書いたら必ず数えてください。感覚でやると、まず超えます。
3つ持っておくと、迷いません
最後に。
長さ違いで3パターン作っておいてください。
50秒版、70秒版、90秒版。
交流会に行くと、その日の人数や進行で持ち時間が変わります。「一人30秒でお願いします」と言われることもある。
そのときに慌てて削ると、削ってはいけないところを削ります。
先に3つ作っておけば、その場で選ぶだけです。準備しておくというのは、そういうことなんですよね。
まとめ
- 中身でなく、順番。同じ材料でも並べ方で結果が変わる
- うまくいっているものは、全部10ブロックの骨格だった
- 順番を入れ替えない。使わないブロックは飛ばすだけ
- 特に効くのは、3番目のつかみと9番目の限定性
- 「はじめまして」から入らない。つかみは7つの型から選ぶ
- 字数 ÷ 6.5 = 秒数。90秒なら580字が上限
- 長さ違いで3つ作っておく
書き直す必要はないかもしれません。並べ替えるだけで済むことが、けっこうあります。
そして、伝わらないとき「自分の話に魅力がないからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。
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