カテゴリー: 自己紹介と伝え方

  • 感情を書かないストーリーは、ただの経歴です

    感情を書かないストーリーは、ただの経歴です

    自分の歩みを、書いてみた。

    順番に、起きたことを並べた。

    読み返したら、履歴書みたいになっていました。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。この原因は、はっきりしています。

    出来事しか、書いていないからです。


    出来事だけでは、心が動きません

    例を見てください。

    「2015年に独立し、2018年に法人化しました。2020年からは研修事業も始めています」

    何も感じませんよね。

    事実は、全部正しい。うそも1つもない。

    でも、読んだ人の心は1ミリも動きません。

    なぜなら、そのときあなたが何を感じていたかが、書かれていないからです。


    人が反応するのは、感情のほうです

    ここは、はっきり書いておきます。

    人は、出来事には反応しません。感情に反応します。

    なぜかというと、出来事は他人のものだからです。

    あなたが独立した年は、読んだ人には関係がありません。

    でも、そのとき感じた不安や、決めた瞬間の気持ちは、読んだ人も知っています。

    そこで、初めてつながります。


    分けて書いてください

    やり方は、簡単です。

    出来事と、感情を、分けて書き出してください。

    まず、起きたことを箇条書きにします。

    • 独立した
    • 最初の3か月、仕事がなかった
    • 初めて契約が取れた

    次に、それぞれの横に、そのとき思ったことを書きます。

    • 独立した → (これで、もう戻れない)
    • 3か月、仕事がなかった → (自分は、間違えたのかもしれない)
    • 初めて契約が取れた → (手が震えた)

    この2列目が、記事の中身です。


    心の声を、そのまま置いてください

    書き方のコツを1つ。

    感情を、説明しないでください。

    • 弱い:そのとき、私は大きな不安を感じていました
    • 強い:(自分は、間違えたのかもしれない)

    かっこで囲んで、そのまま置く。

    これだけで、まったく違うものになります。

    説明されると、読む人は理解します。

    そのまま置かれると、読む人は体験します。

    そして、体験したものだけが記憶に残ります。


    1つ入れるだけで、変わります

    ここで、量の話をします。

    感情のセリフは、たくさん入れなくていいです。

    むしろ、多すぎると重くなります。

    1本に1つか2つで十分です。

    そして、置く場所が大事です。

    いちばん谷が深いところに、1つ。

    ここに置くと、そこから先が全部読まれます。

    逆に、上がっている場面にたくさん置くと、自慢に見えます。

    下がっているところに置くのが、原則です。


    谷が深いほど、山が効きます

    もう1つ、構造の話をします。

    いい自己紹介には、必ず谷と山があります。

    そして、谷が深いほど、山が効きます。

    だから、谷を薄く書かないでください。

    多くの方は、ここを短くします。かっこ悪いので、早く通り過ぎたくなる。

    でも、そこが読まれる場所です。

    そして、山に上がるところには、数字を入れてください。

    • 弱い:売上が大きく伸びました
    • 強い:月200万円が、240万円になりました

    数字が入ると、映像が浮かびます。


    弱みを、資格に変えてください

    もう1つ、強い型を渡します。

    過去の弱みを、今の仕事の資格として書く。

    例を挙げます。

    • 成績が最下位だった → だから、伸び悩む人の気持ちが分かる
    • 人間関係で失敗した → だから、その直し方を知っている

    これは、言い訳ではありません。

    その経験がなければ、今の仕事はできなかったという構造です。

    そして、この振れ幅が大きいほど、強くなります。

    弱みを隠すと、普通の経歴になります。

    弱みを出すと、その人にしか語れない話になります。


    志は、長く書かなくていいんです

    最後に、書かなくていいものを1つ挙げます。

    志や理想を、長く書かないでください。

    「人々の可能性を広げたい」

    こういう文は、読み飛ばされます。

    なぜなら、誰でも書けるからです。

    そして、志は書かなくても伝わります。

    出来事と感情が正しく書かれていれば、読んだ人が勝手に受け取ります。

    この人は、こういうことを大事にしているんだな、と。

    自分で言うより、そう思ってもらったほうが強いです。


    時制を、そろえてください

    細かいけれど、効くことを1つ書きます。

    過去の話を書くとき、そのときの時制で書いてください。

    • 弱い:当時は、まだ何も分かっていませんでした
    • 強い:何も、分かっていませんでした

    前者は、今の自分が振り返って解説しています。

    後者は、そのときの自分の言葉です。

    振り返って解説すると、距離ができます。

    読む人は、あなたが安全な場所から過去を語っているのを見ることになります。

    でも、そのときの言葉で書かれていると、読む人も一緒にそこに立てます。

    この違いは、読んでいて明らかに分かります。

    そして、多くの人が無意識に前者になっています。安全だからです。

    状況の説明を、削ってください

    もう1つ、削るべきものがあります。

    状況の説明です。

    • 「当時、業界全体が不況でして」
    • 「その頃は、まだ制度が整っておらず」

    こういう文が入ると、急に読む速度が落ちます。

    読む人は、あなたの業界の事情を知りたいわけではありません。

    あなたがどうだったかを知りたいんです。

    だから、説明は最小限にしてください。

    必要なら、1行だけ。それ以上書きたくなったら、言い訳になっていないかを疑ってください。


    まとめ

    • 出来事だけでは、心は動かない
    • 人は感情に反応する。出来事は他人のものだから
    • 出来事と感情を、2列に分けて書き出す
    • 感情は説明せず、心の声としてそのまま置く
    • 1本に1つか2つ。いちばん谷が深いところに置く
    • 谷が深いほど、山が効く
    • 山には数字を入れる
    • 弱みを、今の仕事の資格として書く
    • 志は長く書かない。伝われば十分

    自分の歩みを2列で書き出してみてください。右の列だけ読み返すと、書くべきことが見えます。

    そして、伝わらないとき「自分の経歴が地味だからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。止まっている場所が分かれば、次の一歩も見えてきます。

  • プロの声より、素人の声のほうが刺さります

    プロの声より、素人の声のほうが刺さります

    有名な人から、推薦をもらった。

    肩書きのある方に、コメントを書いてもらった。

    でも、反応がありません。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。これは、よくあることです。

    上手な言葉は、疑われます。


    上手すぎると、作り物に見えます

    まず、単純な話から。

    テレビの広告に出ている人は、噛みません。

    言葉に詰まりません。全部、なめらかです。

    そして、誰も本気にしていません。

    なぜなら、作り物だと分かっているからです。

    上手すぎるものは、疑われます。

    これは、悪意ではありません。見慣れているだけです。


    素人の言葉は、疑いようがありません

    一方、普通の人の言葉はどうか。

    • 言葉が詰まる
    • 話が前後する
    • うまくまとまらない

    そして、これが刺さります。

    理由は、作れないからです。

    きれいな推薦文は、誰かが書いたのかもしれません。

    でも、たどたどしい言葉は、その人が本当にそう思っていないと出てきません。

    だから、信じられます。


    整えないでください

    ここが、いちばん大事なところです。

    集めた声を、整えないでください。

    • 「なんていうか、あの、うまく言えないんですけど」
    • 「え、なんだろう。正直、最初は疑ってました」

    こういう部分を、削らないでください。

    この部分が、いちばん効いています。

    きれいに整えた瞬間、作り物の側に移ります。

    読みやすくしたつもりが、信用を落としています。


    権威が要らない、という話ではありません

    念のため、書いておきます。

    権威のある人の推薦が、無駄だと言っているのではありません。

    使いどころが違うだけです。

    • 権威の声:この人は本物なんだな、と安心させる
    • 素人の声:自分と同じ人が良かったんだな、と自分を重ねさせる

    働きが、まったく違います。

    そして、人が最後に申し込む理由になるのは、後者です。

    安心しただけでは、動きません。

    自分ごとになって、初めて動きます。


    似ている人の声を、探してください

    もう1つ、選び方のコツを書きます。

    集めた声の中から、読む人に近い人のものを選んでください。

    • 同じ業種
    • 同じ年代
    • 同じ悩み

    これが揃っているほど、刺さります。

    逆に、どれだけ素晴らしい成果でも、自分とかけ離れた人の話は届きません。

    「その人はすごい人だから、できたんでしょう」

    こう思われた瞬間、終わります。

    すごい成果より、近い人。


    「最初は疑っていました」が、いちばん効きます

    実務的なことを1つ。

    集まった声の中で、いちばん使える言葉があります。

    「正直、最初は疑っていました」

    これが入っている声は、強いです。

    理由は2つあります。

    1つめ。読んでいる人も、今まさに疑っているからです。

    その気持ちが書いてあると、分かってくれていると感じます。

    2つめ。疑っていた人が変わったなら、信用できるからです。

    最初から好意的だった人の言葉より、疑っていた人の言葉のほうが、はるかに重い。

    だから、聞き方にこれを入れてください。

    「頼む前、不安だったことはありますか」


    数より、深さです

    最後に、量の話をします。

    もっとたくさん集めないと、と思わないでください。

    3人分あれば、始められます。

    100人分の短いコメントより、3人分の深い話のほうが効きます。

    なぜなら、短いコメントは、どれも同じに見えるからです。

    丁寧でした、良かったです、が20個並んでも、記憶に残りません。

    でも、1人の話が具体的に書いてあれば、その1人が忘れられなくなります。

    集めることを目的にしないでください。

    1人の話を、深く聞く。そのほうが、はるかに早いです。


    声がまだ1つもない人へ

    ここまで読んで、こう思った方もいるはずです。

    「そもそも、まだお客さんがいない」

    その場合も、方法はあります。

    無料でも、試してもらってください。

    そして、その人に声をもらう。

    「まだ始めたばかりなので、正直な感想を聞かせてほしい」

    こうお願いすると、たいていの人は協力してくれます。

    そして、この段階の声は、むしろ生々しくて強いです。

    慣れていない人が、慣れていない人からもらった感想。作り物に見えようがありません。

    大事なのは、うそをつかないことです。

    「無料で試していただいた方の声です」と、そのまま書けばいい。

    隠すと、後で崩れます。書いておけば、誠実さとして伝わります。

    悪い評価も、置いていいんです

    もう1つ、上級の話をします。

    すべての声が絶賛だと、かえって疑われます。

    だから、こういう声も置けます。

    「正直、思っていたのとは違いました。でも、結果としては良かったです」

    こういう声が1つ混じっていると、全体の信用が上がります。

    完璧に見えるものより、少し欠けているもののほうが信じられる。

    これは、商品でも人でも同じです。


    まとめ

    • 上手すぎる言葉は、作り物に見える
    • たどたどしい言葉は、作れないから信じられる
    • 整えないこと。詰まっている部分が効いている
    • 権威の声は安心させる。素人の声は自分ごとにさせる
    • 人が動くのは、自分ごとになったとき
    • すごい成果より、近い人の声を選ぶ
    • 「最初は疑っていました」がいちばん効く
    • 100人の短い声より、3人の深い話

    次に声をもらうとき、「頼む前、不安だったことは」を1つ足してみてください。

    そして、反応がないとき「もっと権威が必要だ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。止まっている場所が分かれば、次の一歩も見えてきます。

  • お客様の声は、本人に語らせてください

    お客様の声は、本人に語らせてください

    自分の実績を書くのが、苦手。

    書いても、自慢しているようで落ち着かない。

    だから、控えめに書いてしまう。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。この方たちに、いつも同じことをお伝えします。

    自分で書かなくて、いいんです。


    いちばん見られているのは、どこか

    まず、事実を1つ。

    サイトでも紹介文でも、いちばん見られているのはあなたの実績ではありません。

    お客様の声です。

    これは、自分が客の側になったときのことを考えれば、すぐ分かります。

    飲食店を探すとき、店の説明文を読み込むでしょうか。

    まず、口コミを見ますよね。

    星の数を見て、コメントを2つ3つ読んで決めます。

    そして、これは商売の種類を問いません。


    自分で褒めると、届きません

    なぜ、他人の言葉なのか。

    自分で自分を褒めると、照れが出るからです。

    書いている本人が照れていると、それは文章に出ます。

    そして、控えめに書くので、伝わりません。

    一方、他人が語ると、まったく違います。

    遠慮がありません。

    しかも、自分では思いつかない角度で褒めてくれます。

    「あそこが良かった」と言われて、初めて自分の価値に気づくことが本当に多いです。


    「満足度90パーセント」は、もう効きません

    もう1つ、大事なことを書きます。

    作った感じの数字は、今はもう信用されません。

    • 満足度90パーセント
    • お客様に選ばれています
    • 圧倒的な支持

    こういう文言に、心が動く人はほとんどいません。

    理由は、みんなが見慣れたからです。

    今は、誰でも口コミを読む時代です。だから、目が肥えています。

    作られたものと、生のものが、すぐに見分けられます。


    集めるなら、映像です

    では、どうやって集めるか。

    いちばん強いのは、映像です。

    理由は、はっきりしています。

    表情が写るからです。

    うれしそうに話しているのか、頼まれて言っているのか。見れば分かります。

    これは、文章では出せません。

    そして、映像にはもう1つの効果があります。

    次の面談に持っていける。

    目の前の相手に「こういう方がいました」と見せられます。これは、こちらが100回説明するより効きます。


    聞き方に、コツがあります

    集めるときの聞き方も書いておきます。

    「感想をください」だと、当たりさわりのないものが返ってきます。

    「ありがとうございました。とても良かったです」

    これでは、使えません。

    だから、質問を分けてください。

    ① 相談する前、いちばん困っていたことは何でしたか

    ② なぜ、私に頼もうと思いましたか

    ③ 今、何がいちばん変わりましたか

    この3つで聞くと、そのまま使える言葉が返ってきます。

    そして、①がいちばん大事です。

    読む人は、まだ①の状態にいるからです。①が書いてあると、自分のことだと分かります。


    感情から始まって、あとで理屈が来ます

    もう1つ、面白い法則があります。

    いいお客様の声は、必ず感情から始まります。

    「本当に、うれしかったです」

    そして、そのあとに理屈が来ます。

    「なぜかというと、それまで3年間ずっと同じところで止まっていたので」

    この順番になっています。

    つまり、これは人が動く順番と同じなんですよ。

    だから、お客様の声は強い。読む人の中でも、同じ順番で処理されます。

    そして、この順番を崩さないでください。整理して理屈から並べ直すと、効かなくなります。


    間に入る人でも、いいんです

    最後に、1つ道を増やしておきます。

    「お客様に声をくださいと言いづらい」

    そういう方もいます。

    その場合は、間に入っている人に語ってもらうのも有効です。

    • 紹介してくれた人
    • 一緒に仕事をした人
    • 同じ現場にいた人

    こういう人たちは、勝手に褒めてくれます。

    しかも、客とは違う角度から見ています。仕事の進め方が丁寧だった、連絡が早かったなど、客が気づかない部分を語ってくれる。

    声は、客からしかもらえないものではありません。


    もらったら、必ず見せてください

    集めたあとの話をします。

    もらった声を、しまい込まないでください。

    意外と多いんです。集めたのに、どこにも出していない方が。

    理由を聞くと、こう言われます。

    「載せていいか、聞きづらくて」

    だから、もらうときに一緒に聞いてください。

    「サイトなどで紹介させていただいてもいいですか」

    この一言を、最初に添える。

    そして、範囲も決めておくと安心です。

    • 名前を出していいか
    • 顔を出していいか
    • 会社名はどうか

    この3つを最初に確認しておけば、後で困りません。

    そして、断られても気にしないでください。名前が出せなくても、業種と年代だけでも十分に効きます。

    定期的に、聞いてください

    最後に、続け方を書きます。

    声をもらうのは、終わったときだけではありません。

    • 途中で、変化があったとき
    • 終わって半年後

    特に、半年後が効きます。

    終わった直後は、まだ結果が出ていないことも多い。でも半年後には、はっきりした変化が出ています。

    そして、半年後にもらった声は、説得力がまるで違います。

    「そのときは半信半疑でしたが、今になって効いています」

    こういう言葉は、直後には出てきません。


    まとめ

    • いちばん見られているのは、実績ではなくお客様の声
    • 自分で自分を褒めると、照れが出て届かない
    • 他人は遠慮しないし、自分では思いつかない角度で語る
    • 作った感じの数字は、もう信用されない
    • 集めるなら映像。表情が写る
    • 次の面談に持っていける
    • 聞き方は3つ。困っていたこと/なぜ頼んだか/何が変わったか
    • 感情から始まって、あとで理屈。この順番を崩さない
    • 間に入る人に語ってもらってもいい

    過去のお客さんに、3つの質問を1人だけ送ってみてください。

    そして、伝わらないとき「実績が弱いからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。止まっている場所が分かれば、次の一歩も見えてきます。

  • つらい経験は、そのまま燃料になります

    つらい経験は、そのまま燃料になります

    昔、つらい時期があった。

    でも、仕事とは関係ない。

    だから、話さない。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。この判断は、もったいないです。

    その経験が、いちばん人に届きます。


    僕自身の話をします

    正直に書きます。

    僕は若いころ、音楽をやっていました。バンドで本気でやっていて、毎回100人くらいは呼べていました。

    でも、交通事故に遭いました。

    そこから、3年間、寝たきりです。

    バンドは、解散しました。


    原因が、分かりませんでした

    つらかったのは、寝たきりだったこと自体ではありません。

    原因が分からなかったことです。

    病院を、20か所以上回りました。

    どこに行っても、はっきりしたことが分かりません。

    そして、そのうちパニック障害になりました。

    (このまま、一生こうなのか)

    ……その時期のことは、今でもよく覚えています。


    「自分で治す」と決めました

    あるとき、決めました。

    自分で治すしかない。

    そこから、心の仕組みと脳の仕組みを、独学で調べ始めました。

    医学の勉強ではありません。自分の状態を、自分で理解するためです。

    そして、約6か月で回復しました。

    このとき学んだことが、今の仕事の土台になっています。


    隠していたら、何も残りませんでした

    ここが、いちばん伝えたいところです。

    もし僕が、この時期を「仕事とは関係ない話」として隠していたら、どうなっていたか。

    今の仕事は、存在していません。

    なぜなら、僕がやっている仕事の中身は、あのとき自分を立て直すために学んだことそのものだからです。

    つらい経験は、後から意味を持ちます。

    そして、意味を持たせるかどうかは、自分で決められます。


    なぜ、つらい経験が届くのか

    理由は、2つあります。

    1つめ。同じ場所にいる人が、必ずいます。

    あなたが抜けてきた場所に、今いる人がいます。

    その人にとって、あなたは先に抜けた人です。これは、どんな資格よりも強い。

    2つめ。うまくいっている話には、誰も自分を重ねられません。

    成功談を聞いて動く人は、ほとんどいません。

    「すごいですね」で終わります。

    でも、うまくいっていなかったころの話には、人は自分を重ねます。

    そして、こう思います。

    「この人が抜けられたなら、自分もいけるかもしれない」


    全部を話す必要は、ありません

    ここで、大事な線引きをしておきます。

    すべてを話す必要はありません。

    思い出したくないことは、話さなくていい。

    そして、まだ生々しい傷は、話さないほうがいいです。

    理由は、聞いた人が心配してしまうからです。

    話すのは、自分の中で決着がついたものだけにしてください。

    決着がついた話は、聞いた人の力になります。決着がついていない話は、聞いた人の負担になります。

    この違いは、はっきりしています。


    悲惨さを、競わないでください

    もう1つ、注意点があります。

    つらい話が効くと分かると、盛りたくなります。

    これは、やめてください。

    そして、複数の不幸を重ねすぎないことも大事です。

    病気も、借金も、離婚も、全部を一度に並べると、読んだ人はこう思います。

    「大変だったんですね」

    そこで終わってしまいます。

    大事なのは、つらさの量ではありません。

    そこから、どう抜けたかです。

    抜け方が書いてあれば、1つの経験で十分です。


    抜けたあとの一言を、必ず入れてください

    最後に、書き方を1つ渡します。

    つらい経験を書くとき、必ず最後に、そこで得たものを1行入れてください。

    僕の場合なら、こうです。

    「お金がなくて眠れない人の気持ちが、初めて分かりました」

    「自分を1ミリだけ超える、という考え方を覚えました」

    この1行があるかないかで、まったく違うものになります。

    ない場合:ただの苦労話ある場合:読んだ人が持ち帰れるもの

    そして、その1行は、たいていあなたの仕事の中身とつながっています。

    つながっているから、あなたがその仕事をしている理由になります。


    話すタイミングを、間違えないでください

    もう1つ、実務的なことを書きます。

    つらい経験は、最初の10分で話すものではありません。

    初対面でいきなり重い話をされると、相手は身構えます。

    だから、順番はこうです。

    相手の話を聞く → 相手が自分の状況を話す → そのとき、初めて自分の経験を出す

    そして、出し方も大事です。

    「実は僕も、似たようなことがありまして」

    この入り方だと、押しつけになりません。

    相手の話に対する応答として出しているので、自然に受け取ってもらえます。

    いきなり自分から語り始めると、自分語りになります。

    同じ話でも、出す位置で意味が変わります。

    書く場所も、選んでください

    そして、文章にする場合も同じです。

    自己紹介の冒頭にいきなり重い話を置くと、読む人が構えます。

    先に、読む人の状況に触れてください。

    「今、こういうことで悩んでいませんか」

    そのあとで、自分の経験を出す。

    相手が先、自分は後。この順番は、話すときも書くときも変わりません。


    まとめ

    • 仕事と関係ないと思っている経験が、いちばん届く
    • つらい経験は、後から意味を持つ。意味づけは自分で決められる
    • あなたが抜けてきた場所に、今いる人がいる
    • 成功談には、誰も自分を重ねられない
    • 全部を話す必要はない。決着がついたものだけ
    • 決着のついていない話は、聞いた人の負担になる
    • 悲惨さを競わない。大事なのは、どう抜けたか
    • 最後に「そこで得たもの」を1行入れる

    自分の中で、もう決着がついているつらい経験を1つ思い出してみてください。

    そして、伝わらないとき「自分には語れるものがない」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。止まっている場所が分かれば、次の一歩も見えてきます。

  • 感じさせてから、納得させてください

    感じさせてから、納得させてください

    正しいことを、丁寧に説明している。

    根拠も出した。データも見せた。

    なのに、相手の顔が動かない。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。この原因は、内容ではありません。

    順番が、逆です。


    理屈から入ると、眠くなります

    まず、事実を1つ。

    理屈だけの話は、眠くなります。

    これは、相手の集中力の問題ではありません。

    頭で処理する情報は、感情を動かしません。動かないので、疲れます。疲れると、聞くのをやめます。

    そして、専門性が高い人ほど、この形になります。

    • 制度の説明から入る
    • 仕組みの説明から入る
    • 数字の説明から入る

    全部、正しいんです。ただ、順番が違います。


    逆も、また効きません

    念のため、反対側も書いておきます。

    感情だけでも、売れません。

    • 気持ちの話ばかり
    • 「大丈夫、うまくいきます」だけ
    • 根拠がまったくない

    これは、その場は盛り上がります。

    でも、家に帰って冷めます。そして、申し込みません。

    なぜなら、人は最後に理屈で自分を納得させるからです。

    だから、片方だけでは足りません。


    正しい順番は、これです

    僕がお伝えしている順番は、4つです。

    ① 物語で、感情を動かす② 情景を想像させる③ 理屈で、納得させる④ 人で、選ばれる

    この順番でしか、人は動きません。

    そして、多くの人は③から始めています。


    ① まず、物語です

    最初にやることは、物語です。

    自分の商品にまつわる話でも、お客さんの話でもいい。

    大事なのは、聞いた人の頭に映像が浮かぶことです。

    物語がいいのは、誰でも受け取れるからです。

    たとえば、桃太郎の話は、誰も勉強していないのに知っています。

    物語には、そういう力があります。難しい説明を1つもせずに、相手の中に入っていけます。

    そして、物語がない商品は、ありません。

    なぜその値段なのか。なぜその作り方なのか。誰が使って、どうなったか。

    必ず、あります。


    ② 情景を、想像させます

    物語で感情が動いたら、次に情景を見せます。

    それを手に入れたあと、どうなっているか。

    ここで大事なのは、言い切らないことです。

    「あなたはこうなります」と押しつけるのではなく、想像できる材料を置く。

    そして、相手が勝手に想像します。

    人は、自分で想像したものにしか、本気になりません。

    こちらが結論まで言ってしまうと、相手の想像する余地がなくなります。


    ③ そこで初めて、理屈です

    感情が動いて、情景が浮かんだ。

    ここで初めて、理屈を出します。

    • なぜ、それが起きるのか
    • 実際のデータ
    • 他の人の結果

    同じ情報でも、この位置で出すとまったく違う受け取られ方をします。

    なぜなら、もう欲しくなっているからです。

    欲しくなっている人にとって、理屈は「買っていい理由」になります。

    一方、まだ何も感じていない人にとって、理屈は「判断材料」です。判断されると、たいてい「今はいいです」になります。

    同じ話が、位置によって背中を押したり、止めたりします。


    ④ 最後は、人です

    そして、最終的に何で選ばれるか。

    人です。

    同じ内容を、同じ値段で、2人が出していたら、人は「この人がいい」で選びます。

    これは、感覚です。理屈ではありません。

    そして、この感覚は物語から生まれます。

    物語に共感した人は、その物語を語った人に会いたくなります。

    だから、こうなります。

    売り込まなくても、向こうから来る。

    これが、目指す形です。


    自分の説明を、点検してください

    最後に、明日からできることを書きます。

    いま使っている説明を、書き出してみてください。

    そして、どこから始まっているかを見てください。

    • 制度や仕組みの話から始まっている → ③から始めています
    • 自分の資格や実績から始まっている → ③です
    • お客さんの話から始まっている → ①です

    もし③から始まっていたら、前に1つ足すだけでいい。

    「以前、こういう方がいらっしゃいました」

    この一言から始めるだけで、順番が変わります。

    そして、内容は1つも変えていません。


    物語は、自分のものでなくていいんです

    「自分に語る物語がない」と思われた方へ。

    自分の物語でなくて、構いません。

    いちばん使いやすいのは、お客さんの物語です。

    • 以前、こういう方がいらっしゃいました
    • 最初にお会いしたとき、その方はこう言っていました
    • 半年後、こう言われました

    これで十分です。

    そして、実はこちらのほうが強いです。

    なぜなら、読んでいる人は、その方に自分を重ねられるからです。

    あなたの物語だと、読む人はあなたを見ています。

    でも、お客さんの物語だと、読む人は自分を見ます。

    1つあれば、繰り返し使えます

    もう1つ、実務的な話をします。

    物語は、たくさん要りません。

    よく効くものが1つあれば、それを使い続けられます。

    同じ話を、面談でも、記事でも、登壇でも使う。

    「同じ話ばかりで飽きられないか」と心配される方がいますが、聞く相手はいつも初めてです。

    そして、繰り返すほど話が磨かれます。どこで反応が起きるかが分かってくるので。

    1つを、磨き抜いてください。


    まとめ

    • 理屈だけの話は、眠くなる
    • 感情だけの話は、家に帰ると冷める
    • 順番は、物語 → 情景 → 理屈 → 人
    • 物語は、誰でも受け取れる
    • 物語のない商品はない
    • 情景は言い切らない。相手に想像させる
    • 同じ理屈でも、位置によって効き方が逆になる
    • 説明の前に「以前、こういう方が」を1つ足す

    自分の説明がどこから始まっているかを、確かめてみてください。

    そして、伝わらないとき「説明が足りないからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。止まっている場所が分かれば、次の一歩も見えてきます。

  • 結果より、その裏のストーリーが売ります

    結果より、その裏のストーリーが売ります

    実績は、ある。

    数字も出せる。ちゃんと書いてもいる。

    なのに、反応がない。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。ここには、多くの方が知らない事実があります。

    人は、数字には共感しません。


    「15年で150社」で、心は動きません

    たとえば、こう書いてあったとします。

    経営の相談を15年、150社を支援してきました。

    すごいことです。事実、簡単ではありません。

    でも、読んだ人の心は動きません。

    なぜか。

    これは、理屈だからです。

    すごいかどうかを判断する材料であって、感情が動く材料ではありません。

    そして、人は理屈では動きません。


    ある選手の話

    分かりやすい例を挙げます。

    大記録を作った野球選手がいます。

    ファンは、その記録の数字に感動しているでしょうか。

    違いますよね。

    その数字を出すまでに、どれだけ悩んで、どれだけストイックにやってきたか。

    その過程に、心を動かされています。

    数字は、あくまで結果です。

    共感が生まれるのは、そこにたどり着くまでの部分です。


    裏側を、誰も語っていません

    そして、ここが大事なところです。

    ほとんどの人が、この裏側を書いていません。

    なぜかというと、自分では当たり前だと思っているからです。

    • そんな話、面白くないだろう
    • みんな同じようにやっているだろう
    • わざわざ書くことでもない

    ……全部、思い込みです。

    あなたが当たり前だと思っている過程は、外から見ると全然当たり前ではありません。

    そして、そこにしか共感は生まれません。


    何を書けばいいのか

    具体的に、書くべき中身を挙げます。

    ① なぜ、それを始めたのか

    きっかけです。たいてい、大した理由ではありません。それでいいんです。

    ② うまくいかなかった時期に、何をしていたか

    ここがいちばん強いです。

    ③ どこで、変わったか

    何かに気づいた瞬間、誰かに言われた一言。

    ④ 今でも、大事にしていること

    この4つを書くと、結果の裏側が出てきます。


    「なぜ」を、3回聞いてください

    書けないときのコツを1つ渡します。

    自分が書いた実績の一文に、「なぜ」を3回ぶつけてください。

    例で見ます。

    「150社を支援してきました」

    → なぜ、続けられたのか→ 「相談に来る人が、みんな同じところでつまずいていたから」

    → なぜ、それが気になったのか→ 「自分も、同じところでつまずいていたから」

    → なぜ、自分はそこを抜けられたのか→ 「ある人に、順番が違うと言われたから」

    3回目で、共感できる話になりました。

    これは、僕が添削でいつもやっていることです。結果の言葉に「なぜ」を書き込んで返します。


    シーンがないと、届きません

    もう1つ、添削でよく指摘することがあります。

    裏側を書いたつもりでも、説明のままになっていることが多いです。

    • ✗ 「たくさん苦労しました」
    • ✗ 「大変な時期がありました」

    これは、まだ何も書いていません。

    その苦労が伝わるシーンを、1つ入れてください。

    • ○ 「事務所の電気を消して、駅まで歩きながら、明日の入金予定を頭の中で3回計算していました」

    1シーンで足ります。

    そして、シーンがある文章は、10年後も覚えてもらえます。


    立派に見せようとしないでください

    最後に、いちばん多い失敗を書きます。

    裏側を書こうとすると、多くの人はきれいにまとめます。

    「困難を乗り越えて、今の自分があります」

    ……これ、何も伝わっていません。

    困難の中身が、書かれていないからです。

    そして、きれいにまとめてしまう理由は、はっきりしています。

    かっこ悪いところを見せたくないからです。

    でも、共感が生まれるのは、まさにそのかっこ悪いところなんですよ。

    うまくいっている人の話には、誰も自分を重ねられません。

    うまくいっていなかった時期の話にだけ、人は自分を重ねます。


    裏側は、聞いてもらったほうが早いです

    自分で書き出そうとして、手が止まる方が多いです。

    そういうときは、人に話してください。

    そして、聞き役の人にこうお願いします。

    「気になったところで、なぜ、と聞いてください」

    これだけです。

    自分で書くと、無意識に飛ばします。当たり前だと思っている部分は、書く候補にすら上がらないので。

    でも、人が聞くと止まります。

    「え、それどういうことですか」

    その、相手が止まった場所が、書くべき場所です。

    僕が添削でやっていることも、結局これです。

    相手が当たり前だと思っている場所に、なぜ、と書き込んで返す。

    そして、返ってきた答えが、そのまま記事になります。

    自分の当たり前は、自分では見つけられません。


    ふつうの過程で、いいんです

    最後に、いちばんの心配を消しておきます。

    「自分の過程は、ドラマチックじゃない」

    そう思う方が多いです。

    大丈夫です。ドラマチックである必要はありません。

    必要なのは、具体的であることだけです。

    • 3年間、同じ資料を毎晩作り直していた
    • 断られた帰り道に、いつも同じコンビニで缶コーヒーを買っていた
    • 初めての契約書を、5回読み返してから判を押した

    どれも、劇的ではありません。

    でも、読んだ人の頭には映像が浮かびます。

    そして、浮かんだものにだけ、人は心を寄せます。

    派手さより、具体性です。


    まとめ

    • 人は、数字や実績には共感しない
    • 共感が生まれるのは、そこにたどり着くまでの過程
    • ほとんどの人が、裏側を書いていない
    • 書かない理由は「当たり前だと思っているから」
    • なぜ始めたか/うまくいかない時期/変わった瞬間/今も大事なこと
    • 実績の一文に「なぜ」を3回ぶつける
    • 説明ではなく、シーンを1つ入れる
    • きれいにまとめない。かっこ悪いところにこそ共感が生まれる

    自分の実績の一文を選んで、「なぜ」を3回書いてみてください。

    そして、反応がないとき「実績が足りないからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。止まっている場所が分かれば、次の一歩も見えてきます。

  • 主人公は、あなたではなくお客様です

    主人公は、あなたではなくお客様です

    ストーリーを書きましょう、と言われる。

    でも、書けない。

    自分には、人に語れるような経験がないから。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。この悩みには、はっきりした原因があります。

    主人公を、取り違えています。


    作るのは、自分の物語ではありません

    まず、ここを直します。

    作るのは、お客様の物語です。

    自分の物語ではありません。

    なぜなら、共感というのは、読んだ人が自分を重ねられたときにしか生まれないからです。

    自分の武勇伝を並べても、読んだ人は重ねられません。

    すごいですね、で終わります。

    そして、すごいと思われることと、頼まれることは、まったく別です。


    あなたは、導く側です

    物語には、必ず2人います。

    主人公と、導く人。

    そして、あなたは導く側です。

    有名な映画を思い出してください。主人公は、たいてい何も持っていない普通の人です。そして、そこに導く人が現れます。

    あなたの役は、その導く人です。

    だから、自分がすごい必要はありません。

    主人公は、あなたのお客様です。


    面白い話は、必ずダメな日常から始まります

    ここから、骨格の話をします。

    面白い物語には、共通の形があります。

    そして、必ず「うまくいっていない日常」から始まります。

    最初から強い主人公の話は、面白くありません。

    だから、お客様の物語もここから始めます。

    その人が、まだ何も気づいていなかったころ。

    もやもやしながら、毎日を過ごしていた時期。

    ここを、できるだけ具体的に書きます。


    骨格は、こうです

    流れを、簡単にまとめます。

    ① うまくいっていない日常まだ、これが問題だと気づいていない

    ② 問題が起きる「このままだとまずい」

    ③ でも、動けない「本当に自分にできるのか」という葛藤

    ④ 導く人と出会う「この人みたいになりたい」

    ⑤ 動き出す

    ⑥ 試練と、仲間

    ⑦ 大きな山に向かう準備

    ⑧ いちばんの試練

    ⑨ 何かを手に入れる

    ⑩ 元の場所に戻る。でも、前とは違う自分で

    これが、骨格です。


    ③が、いちばん大事です

    この中で、多くの人が飛ばすのが③の葛藤です。

    ②から④に、すぐ飛んでしまう。

    でも、読む人がいちばん自分を重ねるのは、③なんですよ。

    なぜなら、読んでいる人の多くが、今まさに③にいるからです。

    • 変わりたい気持ちはある
    • でも、動けない
    • 本当に自分にできるのか分からない

    ここを丁寧に書けている物語は、刺さります。

    飛ばしてしまうと、すごい人の成功談になってしまいます。


    一行ずつ、シーンと心の声で書いてください

    書き方のコツを1つ。

    各段階を、説明で書かないでください。

    シーンと、心の声で書きます。

    • ✗ 説明:当時、彼女は事業がうまくいかず悩んでいた
    • ○ シーン:夜11時、まだ電気のついた事務所で、彼女は今月の請求書を3回数え直していた

    そして、そこに心の声を1つ足します。

    (今月も、足りない)

    この2つがあると、読んだ人の頭に映像が浮かびます。

    映像が浮かんだものだけが、記憶に残ります。


    相手が今どこにいるかを、見てください

    もう1つ、実務で効く使い方があります。

    この骨格は、相手の位置を測る道具にもなります。

    目の前の人が、今どの段階にいるか。

    • ①にいる人は、まだ困っていません。ここで売り込むと、嫌われます。「うまくいかないときは思い出してください」と種を置くだけにします。
    • ②③にいる人が、いちばん刺さります。「今、こうじゃないですか」と言い当てると、こう思われます。

    「なんで、そんなによく知ってるんだろう」

    そして、そこから深い話が始まります。

    段階が違えば、届く言葉が違う。これを知っているだけで、無駄な売り込みが減ります。


    最後まで、伴走してください

    最後に、いちばん大事なことを書きます。

    物語には⑩があります。手に入れて、帰ってくる。

    でも、そこで終わりではありません。

    導く人は、その先まで伴走します。

    「頑張ってくださいね」で終わる人は、覚えられません。

    問題が解決したあと、「もっとこうなりたい」まで一緒に見る。

    ここまでやると、こう言われます。

    「なんで、そこまでやってくれるんですか」

    僕は、逆に聞きたいんです。

    「なんで、やってあげないんですか」

    一線をどこに引くか。そこが、いちばん差になります。


    骨格を、全部使わなくていいんです

    10個の段階を見て、身構えた方もいると思います。

    全部書く必要は、ありません。

    短い自己紹介なら、①②③④だけで足ります。

    • うまくいっていない日常
    • 問題が起きる
    • でも、動けない
    • 導く人と出会う

    この4つで、1分の自己紹介が作れます。

    大事なのは、順番を守ることです。

    多くの人は、④から始めてしまいます。「私はこういうサービスをしています」から入る。

    でも、①がないと、④の意味が伝わりません。

    何から救われたのかが分からないと、何をしている人かも分かりません。

    だから、必ず①から始めてください。

    長さは、あとから調整できます。


    まとめ

    • 作るのは、自分の物語ではなくお客様の物語
    • 主人公はお客様。あなたは導く人
    • 面白い話は、必ずうまくいっていない日常から始まる
    • 飛ばしてはいけないのは、③の葛藤
    • 読んでいる人の多くが、今まさに③にいる
    • 説明ではなく、シーンと心の声で書く
    • 相手が今どの段階にいるかを、先に見る
    • 問題解決の先まで伴走する

    過去のお客さんを一人選んで、その人の①を1行だけ書いてみてください。

    そして、書けないとき「自分には語れる経験がない」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。止まっている場所が分かれば、次の一歩も見えてきます。

  • 数字は、奇数のほうが信じられます

    数字は、奇数のほうが信じられます

    見出しやキャッチコピーに、数字を入れましょう。

    そう言われて、こう書いた経験はありませんか。

    「成功する4つのポイント」

    「押さえておきたい6つの視点」

    きれいに揃っていて、収まりがいい。悪くないと思いますよね。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。そのうえで言えることがあります。

    偶数は、安心を与える数字です。

    そしてセールスやオファーの場面で、安心はいりません。


    切りが良い、が落とし穴です

    なぜ偶数だとまずいのか。

    4、6、8。こういう数字は、閉じている感じがします。

    きちんと揃っている。過不足がない。だから安心する。

    安心すると、どうなるか。

    「ふーん」で終わります。

    人が動くのは、安心したときではありません。「なんだろう」と思ったときです。

    3、5、7。この数字は、なぜか少し引っかかります。割り切れないからか、収まりが悪いからか、理由はうまく説明できません。でも、続きを見たくなる。

    セールスの場面で必要なのは、安心ではなく好奇心なんですよ。


    中吊り広告を、数えていました

    これは、僕が起業したての頃にやっていたことです。

    まだ何も分からなくて、とにかく「うまくいっているもの」を観察しようと思っていました。

    そこで何をしたか。

    電車の中吊り広告を、ひたすら見ていました。

    街を歩けば看板を見て、本屋に行けばタイトルを見て、雑誌の見出しを見て。片っ端から分析していたんです。

    すると、あることに気づきました。

    3、5、7が、圧倒的に多い。

    「ほんとだ!」と思いましたね。

    誰かに教わったわけではありません。実際に世の中に出ているものが、そうなっていた。プロがお金をかけて作ったものが、揃って奇数を使っている。

    これは、けっこう衝撃でした。


    じゃあ、奇数を入れれば完璧か

    ここで、大事な話をします。

    違います。

    奇数さえ入れれば効くというなら、みんなとっくにやっています。

    言葉と数字は、必ずセットです。

    言葉というのは、キャッチコピーの部分のこと。

    刺さる言葉があって、そこに好奇心を盛り上げる数字が乗る。この順番で、はじめて効きます。

    逆にいうと、言葉が弱いのに数字だけ足しても、何も起きません。

    「頑張るための3つのポイント」

    ……何も響きませんよね。数字は奇数なのに。

    言葉のほうが空っぽだからです。数字は、あくまで乗せるものであって、土台ではありません。


    「かなり上がりました」を、言い換えた日

    数字の力を、僕が体で分かった瞬間があります。

    セミナーの冒頭で、自己紹介をするときの話です。

    当時、僕はこう言っていました。

    「起業当初は自分の時給が安かったんですが、今では、かなり上がりました!」

    嘘は言っていません。事実です。

    でも、ある時これを言い換えました。

    「起業当初は時給500円でした。でも、今は、有難いことに7万円まで向上させることができました!」

    言っている中身は、まったく同じです。

    でも、セミナーのスタートの雰囲気がガラッと変わりました。

    空気が締まる、というんでしょうか。ざわっとする感じがある。今でもはっきり覚えています。

    「かなり上がった」だと、聞いた人が絵を描けないんですよ。1万円かもしれないし、2千円かもしれない。

    「500円が7万円」と言われた瞬間、頭の中に絵が浮かびます。

    数字の力って、本当にすごいです。


    「かなり」を、探してください

    この話には、すぐ使える形があります。

    自分の原稿を開いて、この言葉を探してください。

    • かなり
    • たくさん
    • 大幅に
    • 多くの
    • 短期間で

    こういう言葉が出てきたら、そこが数字に変えられる場所です。

    「多くの方にご利用いただいています」→「300名の方に」

    「短期間で成果が出ます」→「3日で」

    「大幅に改善します」→「1.5倍に」

    やっていることは、ぼんやりした言葉を、絵が浮かぶ言葉に変えているだけです。

    そして、ここで1つ大事なことがあります。

    盛らないでください。

    数字が効くのは、本当だからです。300名と書いて、実は30名だったら、どこかで必ず崩れます。そして一度崩れた信用は戻りません。

    正直な数字が、地味でもかまいません。「5名の方に」でもいいんです。ぼんやりした「多くの方に」より、はるかに強い。

    ただし、隠しスパイスです

    最後に、注意点を1つだけ。

    これを知ると、数字を入れたくなります。あちこちに入れたくなる。

    やめてください。

    数字ばかり入れると、嫌がられます。

    「3つの秘訣」「5つの法則」「7日間で」「98%が」「たった180日」

    全部入れたら、どうなるか。通販番組みたいになります。そして人は、その手のものに慣れきっていて、身構えます。

    数字は、隠しスパイスです。

    料理と同じで、隠し味だから効きます。全面に出したら、それはもう料理ではありません。

    僕の感覚だと、1つの原稿に1〜2か所。それも、一番聞いてほしいところにだけ置く。

    そこだけ数字があると、そこが際立ちます。


    まとめ

    • 偶数は安心を与える。セールスの場面で安心はいらない
    • 必要なのは好奇心。3・5・7は、なぜか続きを見たくなる
    • 世の中の広告は、実際に奇数だらけ。中吊りを見れば分かる
    • 奇数を入れれば効く、ではない。言葉と数字は必ずセット
    • 言葉が空っぽなら、数字を足しても何も起きない
    • 「かなり」を数字に変えると、相手の頭に絵が浮かぶ
    • 数字は隠しスパイス。1つの原稿に1〜2か所まで

    いま書いている原稿に、「かなり」「たくさん」「大幅に」が入っていませんか。

    そこを1つだけ、数字に置き換えてみてください。それだけで、伝わり方が変わります。

    そして、言葉が響かないとき「自分にセンスがないからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。自分の現在地が分かると、次の一歩が見えてきます。

  • 固有名詞を1つ変えるだけで、人柄が出ます

    固有名詞を1つ変えるだけで、人柄が出ます

    書いた文章を読み返して、こう思ったことはありませんか。

    「間違ってはいないんだけど、なんか薄いな」

    丁寧に書いた。分かりやすくもした。でも、自分らしさがない。誰が書いても同じに見える。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方の文章を見てきました。この「薄さ」には、はっきりした原因があります。

    無難な言葉を、無意識に選んでいるからです。

    そして、これはたった1語で変わります。


    「チャゲアス」ではなく「飛鳥涼」

    実際にあった場面から話します。

    ある方の課題に、こういう質問がありました。「青春時代に憧れた人は?」

    その方は、こう書いてこられました。

    ユーミン、桑田佳祐、飛鳥涼、北川悦吏子

    僕はここに、赤ペンでこう書きました。

    「チャゲアスではなく『飛鳥涼』と書くところがカッコイイ!!」

    伝わりますでしょうか。

    「CHAGE and ASKA」と書くのと、「飛鳥涼」と書くのは、まったく別の情報なんです。

    グループ名を書く人は、その音楽が好きだった。個人名を書く人は、その人そのものを見ていた。曲だけでなく、書いていた言葉や、生き方に反応していた可能性が高い。

    たった1語で、その人の見ていたものが分かってしまう。


    逆に、無難な名前が出てくるとき

    同じ質問で、こういう答えも本当によく出ます。

    「松田聖子」

    有名です。誰でも知っています。間違ってもいません。

    ただ、僕はこれを見ると、少し引っかかります。

    本当にその人だったのかな、と。

    もちろん、本当に大好きだった人もいます。でも、正直に言うと、こう感じることのほうが多いです。

    自分の気持ちに、フタをしているのかもしれない。

    「これを書いたら変に思われないかな」

    「もっとちゃんとした答えを書かないと」

    そう考えた瞬間に、人は一番有名な名前を選びます。減点されない答えを選ぶ。

    学校のテストなら正解です。でも、自分を伝える場面では、これが一番の失点なんですよ。

    減点されない答えは、誰の記憶にも残らないからです。


    具体的なほど、本音が出ます

    なぜ固有名詞が効くのか。

    具体的なものほど、選ぶときに本音が要るからです。

    「音楽が好きです」なら、誰でも書けます。無難です。「桑田佳祐が好きです」なら、少し自分が出ます。「桑田佳祐の、あの曲のあの一行が忘れられません」まで書くと、もうその人にしか書けない文章になります。

    範囲が狭くなるほど、代わりがきかなくなる。

    だから僕は、赤ペンでよくこう聞きます。

    「どの歌詞に、ビビッと来ましたか?」

    ここまで掘ると、その人が何に反応する人なのかが出てきます。そしてそれは、たいていその人の仕事の軸とつながっています。


    自分の言葉を、もう一度定義してみてください

    もう1つ、同じ話の別の形があります。

    自分がよく使う言葉を、そのままにしない。

    たとえば、こんな文章がありました。

    私の強みは「適当」が上手なところです。手の抜き方がうまい。

    私は「普通」のことを言わないようにしています。

    どちらもいい言葉です。でも、そのままだと伝わりません。

    なぜかというと、「適当」も「普通」も、人によって中身がまったく違うからです。

    だから僕は、こう聞きました。

    「『適当』を、具体的に書けますか?」「あなたにとっての『普通』とは、何ですか?」

    ここを言葉にした瞬間に、その人の考え方が見えてきます。

    そして面白いのは、本人がここで一番驚くことです。「自分はこういう意味で使っていたのか」と。

    自分の口ぐせの中身を、自分でも知らない。これ、本当によくあります。


    恥ずかしいほうを、残してください

    ここまで読んで、たぶんこう思った方がいると思います。

    「そこまで具体的に書くの、恥ずかしいんですけど」

    分かります。僕もそうでした。

    でも、その恥ずかしさこそが目印です。

    恥ずかしいということは、そこに自分が出ているということなんですよ。何も出ていない文章は、書いていて恥ずかしくありません。すらすら書けて、読み返しても何も感じない。

    そして読む側も、同じように何も感じません。

    だから僕は、迷ったときの基準をこう決めています。

    2つ候補があったら、恥ずかしいほうを残す。

    もちろん、なんでも出せばいいわけではありません。人が傷つくことや、相手の秘密は書かない。それは別の話です。

    ここで言っているのは、「かっこ悪く見えるかも」という理由だけで削っていないかということです。

    その理由で削ったものは、たいてい一番人柄が出ていた部分です。

    好きと嫌いの差にも、答えが入っています

    もう1つだけ、掘り方を紹介します。

    ある方が、こう書いてこられました。

    苦手なこと:SNSでの集客。やらなくてもいいかなと思ってしまう。楽しいこと:異業種交流会に行くこと。

    僕は、こう返しました。

    「SNS集客と異業種交流会の違いは、何ですか?」「スキ・キライの差に、何がありますか? ここ、言語化が大事かもです!!」

    同じ「集客」なのに、片方は苦痛で、片方は楽しい。

    その差の中に、その人の強みが入っています。

    この方の場合、おそらく「人と直接会って反応が返ってくること」が好きなんです。だとしたら、集客の設計もそちらに寄せたほうがいい。SNSを頑張るのは、たぶん遠回りです。

    苦手を克服するより、好きの理由を言語化したほうが、仕事は早く進みます。


    まとめ

    • 薄い文章の原因は、無難な言葉を無意識に選んでいること
    • 固有名詞を1つ変えるだけで、人柄が出る
    • 一番有名な名前を選んだときは、フタをしているかもしれない
    • 範囲が狭いほど、代わりがきかなくなる
    • 自分の口ぐせ(「適当」「普通」)の中身を、定義し直す
    • 好きと嫌いの差の中に、強みが入っている

    書き直す必要はありません。1語だけ、より具体的なものに置き換えてみてください。

    そして、文章に自分らしさが出ないとき「自分には個性がないからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

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  • 自己紹介の前に決めること。誰の前で話すのか

    自己紹介の前に決めること。誰の前で話すのか

    自己紹介を、1つだけ作って、どこでも同じように話す。

    多くの人がこうしています。僕も昔そうでした。

    一度いいものを作ったんだから、使い回せばいい。効率的に見えますよね。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。そのうえで言えることがあります。

    中身は同じでいい。でも、入り口は変えてください。

    なぜなら、人によって心が動くきっかけが違うからです。


    理屈で動く人と、感情で動く人がいます

    大きく分けると、2種類います。

    理屈で動く人は、根拠を求めます。数字、データ、権威。「なぜそう言えるのか」が先にほしい。ここが埋まると、一気に前のめりになります。

    感情で動く人は、人となりを見ます。どんな経験をしてきたか、なぜそれをやっているのか。理屈より先に「この人は信用できるか」を見ている。

    同じ話をしても、この2人には別々の入り口が要ります。

    理屈で動く人に、いきなり自分の失敗談を語り出すと「で、実績は?」となります。

    感情で動く人に、いきなりデータを並べると「なんか売り込まれてる」となります。

    どちらも、内容が悪いのではありません。扉が違うだけです。


    入り口は、7つあります

    前に書いたことがありますが、自己紹介の最初の10秒には型があります。改めて並べると、こうです。

    | 入り口 | 向いている相手 ||—|—|| 命令する(「90秒だけ聞いてください」) | 誰にでも。迷ったらこれ || 質問する(「〜だと思っていませんか?」) | 考えるのが好きな人 || クイズを出す | 理屈で動く人 || 権威を借りる(法則・研究データ) | 理屈で動く人 || 意外な名乗り | 場が硬いとき、印象を残したいとき || 失敗を告白する | 感情で動く人 || 問題を突きつける | 今まさに困っている人 |

    僕は、同じ内容を話すときでも、部屋を見てここを入れ替えます。

    士業の方が多い会なら、権威やデータから入る。個人でやっている方が多い会なら、失敗談から入る。

    変えるのは最初の10秒だけです。そのあとの中身は同じでかまいません。


    実際に並べたら、5つの型に分かれました

    これは自分でやってみて分かったことです。

    うまくいっている自己紹介の台本を17本集めて、全部バラして並べました。僕のものと、クライアントの方のもの。業種もバラバラです。

    そうしたら、きれいに5つに分かれました。

    1. 痛みを3つ並べて、診断に誘う型(一番つぶしが効く。交流会の鉄板)
    2. クイズや質問から入って、データで裏づける型(理屈で動く人に強い)
    3. 失敗から逆転までを語る型(共感が一番深く入る)
    4. 法則や権威で一気に引き込む型(冒頭のインパクトで記憶に残す)
    5. 困りごとを名指しして、独自の名前をつけた解決策を出す型(業種が特化しているとき)

    面白かったのは、業種で分かれていなかったことです。

    不動産の方と、コーチングの方が、同じ型を使っていたりする。分かれ目は業種ではなく、誰に向かって話しているかでした。

    そしてもう1つ。長さも全然違いました。短いものは50秒、長いものは90秒。時間が違えば、入れられるものも変わります。


    だから、3つ持っておいてください

    ここから、実務的な話です。

    交流会に行くと、その日によって持ち時間が変わります。「一人30秒でお願いします」と言われることもあれば、「じっくりどうぞ」のこともある。

    そのときに慌てて削ると、削ってはいけないところを削ります。

    たいてい後半が飛びます。そして後半には、オファーと「次にしてほしいこと」が入っている。一番仕事に近い部分が消えるわけです。

    だから、先に3つ作っておきます。

    • 50秒版(約350字)
    • 70秒版(約450字)
    • 90秒版(約580字)

    その場で選ぶだけにしておく。これだけで、事故がなくなります。


    見落とされやすいのは、最後の2つです

    17本を並べてみて、もう1つ気づいたことがあります。

    抜けやすい場所が、はっきり決まっていました。

    抜けていたのは、この2つです。

    1つめ。「今である理由」と、価格の見せ方。

    「1名様限定です」「通常3万円のところ、今日は5千円で」。こういう一言があるかどうかで、その場で動く人の数がまるで違います。

    2つめ。感情のほうのメリット。

    数字は入っているのに、「そうなったとき、どんな気持ちになるか」が抜けている。

    「売上が2倍になります」だけだと、頭では分かっても心が動きません。「堂々と自分の仕事を語れるようになります」まで言うと、変わります。

    この2つ、自分では気づきにくいんですよ。だから、書き終わったら必ずここだけチェックしてください。


    まとめ

    • 中身は同じでいい。入り口だけ変える
    • 理屈で動く人には、データや権威から
    • 感情で動く人には、失敗談から
    • 変えるのは最初の10秒だけ
    • 型は5つ。業種ではなく、誰に話すかで決まる
    • 長さ違いで3つ持っておく。その場で削ると、一番大事な後半が飛ぶ
    • 抜けやすいのは「今である理由」と「感情のメリット」

    作り直す必要はありません。入り口を何本か用意しておくだけです。

    そして、伝わらないとき「自分の話し方が悪いからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

    あなたの案件が「どこで止まっているのか」は、無料の診断ツールで60秒でチェックできます。自分の現在地が分かると、次の一歩が見えてきます。