決断した人に、神様は優しいです

決められない。

情報は集めた。人にも相談した。紙にも書き出した。

それでも、決められない。

そして時間だけが過ぎて、また同じことを考えている。

僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。堂々巡りに入っている方に、僕はこう言います。

足りないのは情報ではありません。決断だけです。

そして、もう1つ。

神様は、決断するまでは何もしてくれません。決断した人にだけ、優しいんです。


迷っているあいだ、世界は動きません

なぜ、そう言えるのか。

迷っている状態というのは、何も変えていない状態だからです。

保留していると、周りから見ればあなたは今のままです。今のままの人には、今のままのものしか来ません。

新しい仕事も、新しい出会いも、空いている場所にしか入ってこないんですよ。

図にすると、こうです。

  • 悩む・保留する → 状況は固定される → 何も入ってこない
  • 決断する → 動き出す → 流れが変わる → 縁やチャンスが入ってくる

「もう少し情報が集まったら決めよう」と考えている人がいます。

でも、情報が足りなくて決められないケースは、実はほとんどありません。たいていの場合、答えはもう自分の中にあります。決めたくないから、情報を探し続けているだけです。

これは責めているのではありません。決断には痛みが伴うので、避けたくなるのは当然です。


手放した翌日に、新しい出会いが来ました

具体的な話をします。

ある経営者の方が、ずっと悩んでいました。

どうしても合わないお客さんがいる。

売上としては大きい。切れば、その分は消える。でも、そのお客さんとのやりとりで消耗して、他の仕事にまで影響が出ていました。

何ヶ月も、決められませんでした。

そしてある日、決めたんです。「もう、終わりにしよう」と。

その翌日でした。

新しい出会いが入ってきました。しかも、その方が本当にやりたかった方向の仕事です。

正直に言うと、まじかよ、と思いました。タイミングが良すぎて、話を聞いたときは少し笑ってしまったくらいです。

もちろん、これを「引き寄せ」だとか、そういう話にするつもりはありません。

でも、説明はつくんですよ。

手放したから、場所が空いた。空いたから、入ってこられた。

そして、もう1つあります。決めた人は、顔が変わります。

迷っている人の顔と、決めた人の顔は、本当に違うんです。周りは無意識にそれを見ています。だから、決めた人のところに話が来る。


出さないと、入ってきません

これは、部屋と同じです。

新しい服を買いたいのに、クローゼットがいっぱいだとします。

まず、出さないと入りません。

仕事も、人間関係も、同じ構造をしています。

抱えたまま「もっと欲しい」と言っても、置く場所がない。だから来ない。来ないから、余計に今あるものを手放せなくなる。

風通しを良くする。そのために一番効くのが、決断です。

そして面白いことに、手放すものが大きいほど、入ってくるものも大きいことが多いです。小さく手放すと、小さいものが入ってくる。


「やる」と決めた時点で、もう決断しています

もう1つ、覚えておいてほしいことがあります。

決断は、大きな一回のことだけではありません。

たとえば、誰かに相談すると決めた。講座に申し込んだ。本を1冊買った。

それも、全部決断です。

そして、決断した瞬間から、もう動き出しています。

「まだ何も成果が出ていない」と言う人がいますが、違います。決めた時点で、すでに前の自分とは別の場所に立っています。

僕がコーチングをしていて一番よく思うのは、これです。

答えは、本人の中にあります。

分析を足しても、選択肢を増やしても、たいてい何も変わりません。足りないのは、決めることだけ。

だから僕は、堂々巡りしている方には、分析を足しません。

こう言います。

「決めましょう」

それだけで、次の週にまるで違う顔で来る方がいます。


決められないのは、失うものを数えているからです

なぜ決められないのか。もう一段だけ掘ります。

決断は、いつも「何かを捨てること」とセットだからです。

Aを選ぶということは、Bを捨てるということ。どちらかを選ぶ話ではなく、何を手放すかを選ぶ話なんですよ。

そして人間は、手に入れる喜びより、失う痛みのほうを大きく感じます。同じ大きさのものでも、失うほうが重く感じる。これは性格ではなく、誰にでもある仕組みです。

だから、決断しようとすると、頭の中では自然と失うもののほうが膨らみます。

対処法は1つだけです。

手に入るほうも、同じ強さで具体的に書き出す。

失うものは、放っておいても鮮明に浮かびます。だから手に入るほうを、意識してこちらから引き上げてやる。

「これを決めたら、来年の今ごろ、自分はどこにいるか」

ここまで具体的に想像できて、はじめて天秤が釣り合います。

決めるのが怖いときは

とはいえ、怖いですよね。間違えたらどうしよう、と。

そういうときは、こう考えてみてください。

決めないことも、決断です。

「今は決めない」というのは、中立ではありません。今のままを選んだということです。

そして今のままを選ぶと、来年の今ごろも同じ場所にいます。

どちらを選んでも決断なら、動くほうの決断をしたほうがいい。動いたほうは、間違えても情報が手に入ります。動かないほうは、何も手に入りません。


まとめ

  • 足りないのは情報ではなく、決断
  • 迷っているあいだ、状況は固定されている。何も入ってこない
  • 手放すと、場所が空く。空いた場所にだけ、新しいものが入る
  • 決めた人は顔が変わる。周りは無意識にそれを見ている
  • 申し込む、相談する。それも全部、立派な決断
  • 決めないことも決断。今のままを選んだ、という決断

情報を集める手を、いったん止めてみてください。もう、答えは出ているかもしれません。

そして、進めないとき「まだ準備が足りないからだ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

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