お客様の悩みは、6つに分けられます

相談を受けるたびに、内容が違う。

だから毎回、ゼロから考える。

そして、毎回時間がかかります。

僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。実際のクライアント25名分の相談を整理したところ、驚いたことがあります。

きれいに、6つに収まりました。


① 集めてはいるが、契約にならない

いちばん多いのが、これです。

無料相談も、交流会も、体験会も、ちゃんとやっている。人も来ている。

でも、本契約にならない。

この方たちは、集客ができていないのではありません。集まったあとが抜けています。

だから、この人に集客の話をしても意味がありません。

必要なのは、伝える順番です。


② 何屋か決まっていない

自分の強みが言葉にできない。

だから、差別化ができず、最後は値段で比べられる。

この方たちは、能力がないのではありません。多すぎて絞れていないだけです。

必要なのは、1つに絞ることです。

そして、絞るのが怖いので、たいてい自分では絞れません。ここは、外から言ってもらったほうが早いです。


③ 実績はあるが、見せ方が決まらない

これも多いです。

すごい実績を持っている。専門性も高い。

でも、どう出せばいいか分からない。

そして、事業を複数持っていて、まとめられずにいます。

必要なのは、9割捨てることです。

全部見せようとするから、何も伝わりません。


④ 自己紹介の型がない

人前で話すのが苦手。

交流会で何を言えばいいか分からない。

この方たちは、話し下手なのではありません。型を持っていないだけです。

型があれば、話せます。緊張しても、型に沿って話せば形になります。

必要なのは、順番の決まった自己紹介です。


⑤ 行動はしているが、方向がずれている

ここ、大事です。

この方たちは、人より動いています。

交流会にも行く。勉強会にも出る。広告も試す。名刺も配る。

なのに、成果が出ない。

だから、この人に「もっと頑張れ」と言ってはいけません。

もう十分頑張っています。

必要なのは、方向を変えることです。


⑥ 表の悩みの奥に、別のものがある

最後の1つは、少し性質が違います。

売上や集客の悩みを持って来られるのですが、話を聞いていくと、奥に別のものが出てきます。

  • 自分を信じられない
  • どこかで諦めている
  • 誰かがいないと動けない
  • 昔からの劣等感

この場合、やり方の話をしても効きません。

土台のほうから、先に触る必要があります。


見極めると、話し方が決まります

なぜ分けるのか。

相手がどれかによって、言うべきことがまったく違うからです。

たとえば、⑤の人に集客の方法を教えても、行動が1つ増えるだけです。方向はずれたままなので、成果は変わりません。

②の人に自己紹介の型を渡しても、入れる中身が決まっていないので書けません。

順番を間違えると、正しいことを言っても効きません。


相談されるときは、たいてい混ざっています

もう1つ、知っておいてほしいことがあります。

多くの方は、同時に複数を抱えています。

②でもあるし、⑤でもある。奥に⑥もある。

だから、全部に手をつけたくなります。

でも、それをやると相手が混乱します。

いま、いちばん刺さる1つに絞ってください。

全部言うより、1つだけ言い切ったほうが、相手は動けます。


いちばん多い誤解

最後に、この整理をして分かった面白いことを書きます。

「自己紹介を教えてほしい」と言って来られる方の多くは、本当の課題が⑥です。

つまり、あり方や自信の問題です。

自己紹介がうまくできないのは、話し方の技術がないからではなく、自分に語れるものがあると思えていないから。

だから、いくら型を教えても、その人は使いません。

入口と、本当の課題は、ずれていることが多い。

これは、自分が相談を受ける側になったときにも役立ちます。

言われた困りごとを、そのまま解こうとしないでください。


どれに当てはまるかは、聞き方で分かります

自分や相手がどこにいるかを見分ける、簡単な方法があります。

「今、いちばん困っていることは何ですか」と聞いて、返ってくる形を見てください。

  • 「人が来ないんです」→ ①ではない可能性が高い(実は集まっている)
  • 「何屋か分からないと言われます」→ ②
  • 「実績はあるんですが」→ ③
  • 「人前で話すのが苦手で」→ ④
  • 「いろいろやっているんですが」→ ⑤
  • 「どうせ自分なんて」→ ⑥

特に⑥は、言葉の端に出ます。

「どうせ」「自分なんか」「うまくいくわけない」

こういう言葉が混じったら、やり方の話をしても効きません。

そして、これは自分に対しても使えます。

自分の口から今週どんな言葉が出ていたかを思い出してみてください。

出ている言葉が、いる場所を教えてくれます。

順番を間違えると、遠回りになります

もう1つ、大事なことを書いておきます。

この6つには、手をつける順番があります。

⑥が強く出ている人に、②や③の話をしても入りません。

土台がぐらついている状態で、上に何を積んでも安定しないからです。

逆に、⑥がない人に土台の話をすると、まどろっこしく感じます。

相手が今いる場所に合わせる。

これができると、同じ内容でも伝わり方がまったく変わります。


まとめ

  • 相談内容は、6つに収まる
  • ① 集めているが契約にならない → 伝える順番
  • ② 何屋か決まっていない → 1つに絞る
  • ③ 実績はあるが見せ方が決まらない → 9割捨てる
  • ④ 自己紹介の型がない → 順番を渡す
  • ⑤ 行動はしているが方向がずれている → 方向を変える
  • ⑥ 奥にあり方の課題 → 土台から触る
  • 多くの人は複数を抱えている。いちばん刺さる1つに絞る
  • 入口の相談と、本当の課題はずれていることが多い

自分がいま、どれに当てはまるかを1つ選んでみてください。

そして、うまくいかないとき「やり方が足りない」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

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