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  • 手書きで書くと、脳が勝手に動き出します

    手書きで書くと、脳が勝手に動き出します

    やることが多すぎる。

    何から手をつければいいのか、決められない。

    そのまま夕方になって、大事なことが1つも終わっていない。

    僕は起業して12年、500名を超える経営者の方と向き合ってきました。この状態は、能力の問題ではありません。

    頭の中だけで回そうとしているからです。


    頭の中は、作業台としては小さすぎます

    まず、事実を1つ。

    人が同時に頭に置いておけることは、驚くほど少ないです。

    やることが10個あると、頭の中では10個が同時にぐるぐる回ります。

    そして、回すこと自体に力を使います。

    「あれもやらなきゃ」「これも忘れてはいけない」

    この確認作業に、一日中エネルギーを取られています。

    だから、実際の作業に入る前に疲れます。


    書くと、何が起きるか

    紙に書き出すと、何が変わるか。

    覚えておく仕事が、頭から外れます。

    紙が覚えてくれるので、自分は覚えなくていい。

    すると、頭が空きます。空いた頭が、初めて考えることに使えるようになります。

    書くというのは、記録のためではありません。

    頭を空けるためにやります。

    ここを勘違いしている人が、とても多いです。


    そして、脳が勝手に動き始めます

    もう1つ、もっと面白いことが起きます。

    書いて見える形にすると、脳がその段取りを勝手に作り始めます。

    やることが並んでいるのを目で見ると、意識していなくても順番や組み合わせを考え始めます。

    そして、後から「あ、これはこの順番のほうがいいな」とふっと出てきます。

    自分で考えたというより、勝手に出てきた感覚に近いです。

    これは、頭の中で回している間は起きません。回すのに力を使っているので、余力がないからです。


    手書きが、いいです

    ここで、はっきり言っておきます。

    手書きをおすすめします。

    紙とペンです。

    理由は、手間がかかるからです。

    打ち込むほうがラクですし、速いです。でも、ラクな方法は記憶に残りません。

    手で書くと、時間がかかります。その時間のぶん、書いている内容と向き合っています。

    これは効率の話ではなく、残るかどうかの話です。

    書き終わったあと、頭に入っている量が明らかに違います。


    何分かかるかも、書いてください

    もう1つ、足してほしいことがあります。

    やることを並べたら、それぞれに何分かかるかを書いてください。

    • 見積もりを作る……30分
    • 電話を3件……20分
    • 資料を読む……40分

    これをやると、2つのことが分かります。

    1つめ。一日に入る量が見えます。

    多くの人は、一日にできる量を大幅に見誤っています。書き出して合計すると、そもそも入らない量を予定していたことが分かります。

    2つめ。隙間が見えます。

    意外と空いている時間が見つかります。そこに、後回しにしていた大事なことを入れられます。

    時間を書かないと、この2つは永久に見えません。


    前の日の夜に、書いてください

    書くタイミングにも、いい時間があります。

    前の日の寝る前です。

    書いて、机の上に置いて寝る。

    そうすると、寝ている間に脳が段取りを作ります。そして朝、もうその頭で起きられます。

    朝に書くと、書き終わるまでが助走になります。前の夜に書いておくと、朝からいきなり本番です。

    しかも、寝る前に書き出すと、頭の中の心配事が紙に移ります。

    寝つきが良くなる、という副産物もあります。


    悩みは、脳に投げて放置してください

    最後に、もう1つ紹介します。

    考えても答えが出ないとき、粘るのは効率が悪いです。

    力が入っているとき、脳は本来の力を出しません。

    そういうときは、こうします。

    「これ、考えておいて」と声に出して、まったく違うことをする。

    そして忘れる。

    すると、翌日や数日後に、ふっと答えが上がってきます。

    不思議に思われるかもしれませんが、これは多くの人が経験しているはずです。お風呂や散歩の最中にいい考えが浮かぶ、あれと同じです。

    投げておいて、離れる。

    粘るより、はるかに早く出ます。


    見える場所に、置いてください

    書いたあとの置き場所にも、コツがあります。

    きれいにしまわないでください。

    書いたものをファイルに閉じたり、引き出しに入れたりすると、二度と見ません。

    置くのは、いやでも目に入る場所です。

    机の上。目の前の壁。持ち歩く手帳の、開いてすぐのページ。

    そして、色を使ってください。

    大事なものに1色つけるだけで、目に飛び込む力がまるで違います。

    これは見栄えの話ではなく、視界に入る回数の話です。

    人は、目に入った回数だけ思い出します。しまったものは、思い出されません。

    ついでに言うと、終わったものを消す瞬間も気持ちがいいです。

    この小さな快感が、翌日また書く動機になります。


    まとめ

    • やることを頭の中で回すこと自体に、力を使っている
    • 書くのは記録のためではなく、頭を空けるため
    • 見える形にすると、脳が勝手に段取りを作り始める
    • 手書きがいい。手間がかかるぶん、残る
    • それぞれに何分かかるかも書く。入る量と隙間が見える
    • 前の日の夜に書いて、机に置いて寝る
    • 答えが出ないときは、脳に投げて離れる

    今夜、明日やることを紙に書いて、机に置いてから寝てみてください。

    そして、動けないとき「自分は段取りが下手だ」と思い込みがちですが、たいていの場合、原因はもっと手前にあります。

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